子会社へのコンプライアンス指導について

子会社との関係

子会社があればその親会社があるのは当然のことであり、子会社と親会社との付き合いは自然と出てきます。
そしてそれは人の交流や行き来なども行われ、また親会社から子会社に人材を派遣することもありえます。

そのようななかで親会社が子会社の役員などに責任を追及したりコンプライアンスとして指導することも多くの会社では行われます。
逆に子会社が何かに関しての相談を親会社にすることもあり、そのようなことも日常的に行われることです。

子会社と親会社があれば両者の関係は繋がるものであり、切り離して考えるのは難しいです。
しかしながら例えば、子会社が法務に関する相談を親会社にするような場合は、これは法律の面から見ると違法です。
他人の法律業務は弁護士しか行えないこととなっており、たとえ親会社の関係各所であったとしても気軽に相談は出来ません。

法律の扱い

親会社が子会社の法務関係の相談に応じる場合は、通常業務の内容か、事件性を帯びた内容かは判断しなければなりません。
通常業務であれば法務部など弁護士以外が対応しても良いですが、事件性があれば弁護士を通す必要はあるでしょう。
大企業であれば顧問弁護士もいますので、そこを通すのも良いかと思われます。

ただし経団連はこのような法務関係の相談も適法であるという見方をしており、コンプライアンスとして指導したり、子会社からの問い合わせに法務部が応えることは問題ないと見ています。

しかし逆のケースも出てくることもあり、その場合はどうするかは難しい問題です。
たとえば親会社が子会社を管理しリスク管理するようなことも多くの会社で行われていることであり、子会社によるコンプライアンス違反はしばしば行われます。
そして親会社の命令だから子会社は必ずしも従わなければならないとも、そのような決まりもなく、どこまで関係を明確化するかは、それぞれの会社に任せられるでしょう。

残念ながら現在のところ、子会社に対するコンプライアンス指導に関して、それが違法か適法かの明確な基準は存在せず、それぞれは各会社の判断に委ねられます。
たとえば、法務関係では何が対価として認められるのか、法律事務の相談はどこまでが適法として許されるのか、どの部分を弁護士が行うべきなのか、子会社の法務の扱いはどこが行うのか、などのことがあります。

このようなことは経団連としては適切に明確な文言として定めるべきであると要望しており、法務省は内容を文面化して定めることは検討すると言っています。
今後ははっきりと何が適法で何が違法でないかと定められる可能性はありますが、法務関係について言えば、グレーな部分が多いのも現実であり各会社で判断することになります。