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管理部門の仕事は決算書を読み解くこと

管理部門としてスペシャリストを目指すことは、イコール経営者の視点に近づいた物の見方をするようになるということです。
極端な言い方をすれば、経理として帳簿記入のみをしているときには視点は従業員として内側だけを向いており、社会や周囲の取引先の状況がどうであってもあまり気に留めることなく自分に与えられた業務だけをこなすことに専念しています。
これが管理部門としてより専門的な仕事をするようになってくると、自然と視線は外側の、社会情勢や取引先やライバル企業の動きに敏感になっていくことになります。
もちろん、具体的な戦略を立てるのは経営者や取締役会などの経営陣ですが、管理部門はその戦略立案に役立つような情報やデータを収集することが務めとなるのです。

管理部門の業務内容は、社内統制ばかりではありません。
自社に強い影響を与える他社の情報を集め、分析をしていくことです。
その会社の現在の状況を知るために最も役に立つのが「決算書」です。
とりもなおさず金銭の流れは数字としてそこに活動する人の様子を如実に映し出すものなので、しっかり内容に注意をして読み解いて行けば、漠然と内部の情報を噂で聞き出す以上にはっきりと内情を知ることができるのです。
特に大口の取引先で倒産などが起きてしまうと、自社にもかなり痛いインパクトがあるので、早めにその兆候を掴んで経営者に知らせることは、管理部門の重要な役割となります。

他社の経営分析をするとき、最も大切な視点となるのが「継続性」です。
よく、会社四季報などを1冊だけ買ってその瞬間だけの状況で企業についての判断をする人もいますが、それでは企業の実態を正確につかむことはできません。
実際に倒産などを起こした大企業のデータを細かく見ていくと、一件財務状況は安定しているように決算書はなっているものの、継続してみると本来増えていくべき数字が明らかに減少していたりします。
例えば固定資産の売却が数年連続しているような場合です。これは企業の持っているお金は一見増えるので財務は黒字に見えますが、意味しているのは本来業務では利益を出せなくなってきたので、持っていた財物を売っているという状況です。

管理部門としてスペシャリストを目指すのであれば、まず決算書の読み方と、それが連続することで意味する情報が何なのかを読み解く力を身につけていくことが必須です。
鋭く取引先の状況を見抜くことができるようになれば、自然と経営者からの信頼も厚くなります。